かめの徒労録

主にスマブラ関連について書いています。

ベッド選びの極意

2019/03/10 (日)

 日記部分を読まなくても店員さんに質問すれば良いものを選んでくれる程度には要点をまとめてみた。(途中から会話だけが並んでいます(笑))

  1. ベッドはフレームとマットレスから成る
  2. フレームは機能や見た目を重視し好きなものを選べ
  3. マットレスはピンキリ2万円~100万円まで
  4. マットレスを選ぶ視点は次の5つ
  • スプリングの密度が高いか
  • サイドに換気孔があるか
  • ウレタン層は何層あるか、劣化しにくいか
  • 表生地の縫目は多いか
  • 生地の伸縮性は良いか

 今日はシステムリリース日だったので日曜出勤。仕事終わりに新しいデスクを見に行こうと新習志野にある"東京インテリア"に行ってきました。

 最近自転車を新調したので、愛車にまたがり稲毛海岸駅へ。自転車は良いですね、行動範囲と動く意欲が湧いてきます。稲毛海岸駅は思っていたよりも発展していて(失礼)イオンモールや大きなマンションなど住むのに不自由がなさそうな土地で、更に幕張まで電車で10分という超立地。千葉に住み続けるとしたらここに引っ越すのもアリかも。

 稲毛海岸駅から京葉線赤い電車)に乗り、新習志野へ。数駅で着くやろーとナメていたんですが、どうやら快速に乗っていたらしく。海浜幕張⇒南船橋まで行ってしまい、一駅引き返しました(笑)。何とか新習志野駅に到着し、東京インテリアへ約徒歩10分。意外とね、遠いんですよね。ショッピングモールの横道を抜け、川に沿って交差点まで向かい、交差点と川を渡って東京インテリアの巨大な駐車場を抜けるとやっと到着です。

 到着して屋内に入るとクシャミが出るのでしばらく食器コーナーをフラフラし、お目当てのデスクコーナーへ。15分ほどデスクを見て、大体このデスクがいいなぁと気持ちも固まってきたのですが、少しコーヒーを飲んでいる間にそのデスクの前に人がいっぱいいたので一時退散。逃げるように二階へ向かうと、そこには如何にも高級そうなベッドが大量にならんでいました。

 ちなみに良いと思ったデスクはこれ↓ シンプルでとても良かった。

https://www.amazon.co.jp/大川家具-デスク-レガート-ブラウン-120cm幅/dp/B008DBFPBC/ref=sr_1_2?s=office-products&ie=UTF8&qid=1552219991&sr=1-2&keywords=%E3%83%87%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%80%80%E3%83%AC%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%88%E3%80%80120%E3%83%87%E3%82%B9%E3%82%AF


 高級ベッドコーナーの入り口の方から、順々に値段が上がっていくベッドを見ていると1人の体格の良いおっちゃんがやってきて「今日はどのようなベッドをお探しでございますか?」と尋ねられた。特にベッドを探しに来ていた訳ではなく、フラフラと足の向くままに訪ねてきてしまった俺にとってこれは小さな緊急事態で、ちょうどそのタイミングで5m程離れた所にいた子連れの夫婦とスタッフが、ベッドの一端を視点としてもう一端を持ち上げるとまるで記号の「∠」のように大きく持ち上がり、その下が全て収納スペースになっている機能型ダブルベッドの話をしていた。自分は「ああいう機能ってダブルベッド無しか無いんでしょうか?」と質問したところ、おっちゃんは嬉しそうに「いえ、実はですね...」とベッドについて語り始めた。

 ネームプレートを見る限り、おっちゃんの名前は後藤さんというようだ。後藤さんは「ベッドのフレームごとに備わっている機能が違うんですよ。ベッドの大きさ、あぁ、シングルやダブルといったものですね、それは自由に選択できますので シングルでもああいった下が全て収納になっている種類を選ぶことができます。ベッドの値段はフレームとマットの2つに分けることができ、例えばあのベッドですとフレームは¥22,000、マットの値段は¥58,000ですね。」と言った。俺はフレームよりマットの方が高いことに疑問を感じ、「どうしてあのマットレスは6万近くもするんですか?入口あたりにあったものは2万円程度で、触った感じも結構気持ち良かったですよ?」と訊き返す。すると、「そうですね、ベッドをご自身で初めてお買いになる方はまだわからないかもしれませんね。例えばこのベッド。一度寝転んでみてください。下に掛かっている布は足置きですので靴のままで結構です。」言われるままに寝転んでみた。「全体的に沈んでいく感じがします、結構気持ちがよいです。」というと後藤さんは「その感覚を覚えておいてください、次はその左側にあるベッドに寝てみてください。」また、言われるままに寝転がる。「このベッドは腰辺りが少し硬い?ですかね?、姿勢が良いような気がします。」というと「そうでしょう!このベッドは腰部分のバネの密度が高く、しっかり支えてくれるんです。日本人は子供のころは床に布団を敷いて寝ていた方が多く、このベッドのように腰辺りを支えるようにスプリングの密度を上げるととても寝心地が良く感じるんです。ですが、外国人がこのベッドで寝ようとすると、ダメです。彼らは幼少からふかふかのベッドで寝ることが習慣化されているため、このベッドは体の作りに合わないんですよ。このメーカーはSerta(サータ)と言って外国人向けと日本人向け両方のベッドを作っています。ですので、ご自身にあったベッド、マットレスを選ぶのが良いと思います。」と目を輝かせながら話してくれた。

 正直自分は初め、後藤さんの話を聴いたときは周囲の高級感もあり、「早く解放されたいな」と逃げ出したい気持ちのほうが強かったが、この後藤さんの目を見て、この人ならいろいろと新しいことを教えてくれるかもしれない、自分の視野が広がるかもしれないと感じ、良い機会だからいっぱい教えてもらおうと小一時間ほどベッドについて話した。

 後藤さんは次に、2万円のマットレスと6万円のマットレスの換気孔、内部構造について話してくれた。「この6万円のマットのサイドを見てください。丸い金属部品がついていますよね?これが換気孔です。これがついているだけで、マット内部の湿気が格段に逃げやすくなり、蒸れずに、カビも生えません。 この2万円のマットはサイドはメッシュ生地になっていますね。これはまだ良いほうで、完全に何もついていないものだと3年保てば良いほうだと思います。また、2万円のほうのマットの内部のスプリングは縦横一列に整列しています。一方6万円のマットレスは縦横一列+その間を埋めるように小型のスプリングが入っています。これにより、体重がかかったときにより多くのスプリングで受けることができるため、一つ当たりにかかる圧力が減り、耐久性が増します。また、これを部分的に用いることで寝ている体の姿勢を整えることも可能になります。」


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 自分はこれに納得し、続ける。「そうなんですね、2万円のマットレスは確かに深く沈むような感覚になりましたが、少し表面が固いような気がするんですよね。これは表面の生地の所為でしょうか?」

 次に後藤さんのベッドの生地についての話が始まる。「良いところに気づきましたね。何故だかお分かりでしょうか?」「普通に考えれば、表面に使われている生地が理由だとは思うんですが、どうですかね。」「その通りです。この生地の伸縮性が答えになります。例えば2万円のマットレスの場合、生地に伸縮性が少なく、また沈む分表面の生地は突っ張ってしまいます。したがって肌触りも少し落ちてしまいます。それに比べ、6万円のマットレスは伸縮性の良い生地を使っており、また、このマットの場合は沈みも少ないため、表面の生地が突っ張りません。また、表面の触り心地は中にあるウレタン素材の層の数も関わっていますね。ウレタン層が2万円のほうは4層、6万円のほうは7層ですが、少しずつ違う素材を使用しています。これは劣化を防ぐことと表面の触り心地をよくするための構造です。」

 書くの疲れてきました。うえぇ。

 後藤さんは最後に数十万円するマットレスに寝転がらせてくれました。「良いマットというのは大体みたら分かるんです、そんなに難しくはない。 さっき話した、換気孔、スプリング、ウレタン層の数、表面の生地。それらに加えて最後は縫目の数が少ないほどよい。突っ張ってしまうんですよね、縫目が多いと。例えばさっき紹介した6万円のマットレス、あれとこのマットレスの内部構造はほとんど一緒です。使っている素材は違いますが、構造自体は同じです。ただ、縫目の数が圧倒的に少ない。さっきの6万円のものは複数の波縁のひし形が縫い付けられたようなデザインでしたよね。これを見てください、これは9つのボタンのような縫目でしか留められていません。この縫目を作るには人間の手作業じゃないとできないんです。表面を縫うだけなら、それ専用の機械があるのでコストがかからないんです。ただ、特殊な縫い方をしようと思うと人が一つ一つ縫わないとできないんです。ここに値段の大きな差があります。」確かに、その数十万円するマットレスは表面が突っ張るということを知らなかった。どこを押してもベッド全体の生地が付いてくるような、いくら押しても触り心地が変わらないあの感触は味わったことがなかった。

 これだけ色々と教わっておきながら、お礼の一つだけで済ませてしまった俺。本当に勉強になったし、今度長く使うベッドを買うときは良いものを買おうという気になった。ベッドは人が毎日7時間程度ずっと触れているもので、もしかしたら生活の上ではもっとも大切で、良いものを選ぶべきなのかもしれない。「私たちは、信用をお金で買ってる。トヨタの車だから安心できる、ブランドのカバンだから変なものは作られない、それと同じで、一日一度、ほぼ必ず7時間は触れるベッドというもの、数万円~数十万円という大きな買い物だから、買うときは良いものを選んでほしい。安いものといってもフレームとマットレスを合わせてやはり数万円はするし、私もそんなにポンポン変えるものじゃない。いつも使うものでそこそこの値段のするものは信用できるものを買ったほうがいいです。実際に良いものを買って、後で安いものと取り換えてくれという問い合わせはほとんどないですね。それはお客様が買ったものに対して満足しているからだと思います。安いものを選んだお客様があとで、もう一つグレードを上げたものにしてくれということはしばしばあるが、その逆はないです。」と後藤さんは教えてくれた。最後の最後にもう一つ大切なことを教えてくださった。

「でも私のベッドは5万円です。」